ゼロからわかる文書管理 其の一
情報のお片付けで終わらせてはいけない!

自社の課題を見極めて、文書管理の目的を明確にする

2015.2.6【 文書管理のノウハウ / ,  】

自社の課題を見極めて、文書管理の目的を明確にする

不必要な紙文書がたくさんあって肝心な文書が見つからない。古い帳票類の管理や保存に困る。もし災害が起きたらどうしよう…。文書情報の扱いについては、多くの企業が同じような課題を抱えています。この課題、なんとかしなくちゃならないのは分かってる。でも、何から手をつけていいか分からない…。そんな総務ご担当者さまに、ぜひ参考としていただきたいのが、この『ゼロからわかる文書管理』です。第1回目はまず「文書管理に取り組む目的」から考えていきましょう。

1.文書管理の取り組みとその契機

契約書や領収書は法令によって保管が義務付けられていることはご存じかと思います。つまり、何も手を講じなければ、それらの紙文書は年々増え続け、益々オフィスを侵食していきます。業務の効率化や保管コストなどを考えれば、これは大変なデメリットに違いありません。ところが2005年「e-文書法」が施行され、帳票や3万円以下の領収書などは電子化したイメージデータでの管理が可能になりました。これによって、文書情報の運用・保管の負担が軽減されるようになったのです。

またこうした中「まさかあの会社が!」と思われる企業の個人情報漏えい事件が相次ぎ、大きなニュースとなっています。中でも紙媒体からの漏えいが全体の約7割と著しく「情報を紙で管理すること」の是非が問われています。文書管理の不備は、顧客の信頼を損うだけでなく社会的な信頼を失い大きな損失にもつながります。こうしたことから、多くの企業で文書管理の在り方を見直す取り組みが進んでいます。

文書保管ノットイコール電子化

CASE1 貨物軽自動車運送事業

新しいオフィスでは、文書を保管するスペースの確保が難しく、紙文書のスキャニングが急務となった。

CASE2 総合物流企業グループ

社内の文書管理システムと外部委託していた文書が混在し、棚卸しの際に検索や閲覧に苦労していた。

CASE3 工業用機械設計製造企業

図面を書庫で保管し、必要時には原本を探していたが、原本の紛失や技術流出などのリスクが表面化した。

2.目的はオフィスのペーパーレス化ではない

多くの場合「文書管理の見直し」というと、紙文書をスキャニング(電子化)して効率化を図るものと考えられがちです。もちろんそれも正解です。業務効率や管理コストを考えても、ペーパーレスなオフィスづくりは大きなメリットをもたらします。ただし、スキャニングに取組みオフィスの紙を減らすことは、仕事の流れをスムーズにする手段であり、その過程に過ぎません。むしろ、スキャニングされた文書情報は、更新や複製が容易であったり、スキャニングデータそのものを探すまでに時間がかかったりと、逆に混乱を招く場合もあります。データを扱う時のルールづくりや、しっかりとした管理体制がつくられていないと、せっかくのスキャニングがデメリットの産物になることも少なくないのです。

文書保管ノットイコール電子化

また文書の性質上、オフィスに存在するあらゆる紙文書を何でもスキャニングすればいいというわけでもありません。法的な制約以外にも、紙文書はイメージデータよりも視認性に優れていることから紙文書を必要とする業務もまだまだ多いはずです。また、全てをスキャニングするとなればコストや時間も馬鹿になりません。
したがって、紙文書のスキャニングに当たっては、必要に応じて、紙で残すものとスキャニングするものを区別して、使い分ける仕組みづくりが大事です。「文書管理=スキャニング(電子化)」と安直に考えるのではなく、まずは、自社の課題をきちんと調査して、それを見極めることが文書管理を成功させる鍵になります。

3.文書管理の本質は、持続的成長の礎

昔からビジネスに不可欠な要素は「人・モノ・金」と言われてきました。これらに加えて昨今では「情報」が第4の要素とされ、文書情報もまた、その運用と管理の在り方が競争優位に立つ重要な要素となっています。とくにIT化が進む今は、必要な文書情報を素早く取り出し活用できるか否かが仕事全体のスピードに影響し、ひいてはそれが顧客の満足にもつながる時代。「あの文書はどこにあったっけ?」と文書探しに奔走している間にライバルは次のステージに進んでいる、などということも起こりかねません。つまり、文書管理による業務の効率化は、事業を持続的に成長させ、会社を発展させるための「攻めの取り組み」と言うことができるのです。

文書管理の本質は、持続的成長の礎

また一方で、折からの個人情報漏えい事件を受け、取引先から委託を受けるに際しては、情報漏えいに対する管理体制を厳しく問われるようになってもいます。個人情報保護法では、委託先の企業から漏えいした場合でも、委託元企業がその監督責任を問われることになります。その責任範疇は、多額の経済的損失だけでなく、社会的信用の失墜や企業イメージのダウンなど、会社の事業存続にとっても大きな脅威となります。理由の如何にかかわらず、もはや文書管理の信頼性が保てなければ、持続的成長はおろか事業の存続すらも危うい時代となっているのです。

つまり文書管理の本質は、文書情報を正しく管理して、仕事の効率性と有効性を同時に向上させ、企業活動の目的(営利追求と持続的成長)を達成するようにすること。そして、情報の漏えいや紛失などが起きないように管理すること。いわば「攻めと守り」を両方兼ねた取り組みにあるのです。

次回は、実際に文書管理に取り組むにあたっての「推進体制づくり」をテーマにお届けします。

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